基本の和裁道具 : 糸

着物を縫う人にとって必需品といえるのが裁縫道具。
その中でも、着物を縫うとき、特に必要な 基本の和裁道具 を紹介します。

  • 着物縫いを始めたいけど、どんな道具が必要なのか分からない
  • 一般的な裁縫道具とどう違うのか分からないという
  • 洋裁と和裁で兼用できる道具はあるのか?

そんな方へ
この記事が参考になると嬉しいです。

基本の和裁道具
糸

基本の和裁道具

和裁道具

糸の種類

和裁では基本が手縫いである。
そのため、使う糸は手縫い用の糸となる。

手縫い用とミシン用では、糸の撚り方が違う。
例外としてミシン糸と使用する場合もあるが、基本は手縫い用の糸だ。

糸の素材の選び方

着物の素材と同じにする、と言うのが基本。

絹の着物には、絹の手縫い糸。
ポリエステルの着物には、ポリエステルの手縫い糸。

悩ましいのは次だ。
浴衣、麻、木綿の着物だ。

私の場合は、
浴衣 綿の場合は、ポリエステル手縫い糸
浴衣 麻の場合は、ポリエステル手縫い糸
麻着物の場合は、機械織りならポリエステル手縫い糸、手織りなら絹手縫い糸
木綿着物の場合は、ポリエステル手縫い糸

判断の基準は、その着物を洗うのかどうか。
浴衣・麻(小千谷縮など)・木綿は、基本的に自宅で洗濯が可能。
この様な場合、ポリエステルの手縫い糸を選択している。

手縫い用糸:左側2つはポリエステル、右側3つは絹。

糸の色の選び方

基本は、着物の地色に合わせる。

ピッタリの色が無い場合、着物よりも少し薄い色と少し濃い色で迷ったならば
少し濃い方を選択する。なぜなら、少し薄い色を使うとその部分だけ光ったように見えるからだ。

着物1枚縫うのに必要な糸の長さ

単着物や浴衣を縫う場合、50m〜70m程度使用する。
正確に測った訳ではないが、絹手縫い糸ならカード巻きの糸1枚では足りず、2枚目は半分かそれ以上余る。
絹手縫い糸はカード巻きが40mと決まっているため、そこからの予想だ。

ポリエステルの場合は、カード巻き手縫い糸が100m巻きの物が多い。
この場合は、1枚準備すれば十分だ。

左側が「コマ」、右側が「カード」写真はどちらもポリエステル手縫い糸

その他の糸

着物を縫う時にだけ使う「絹しつけ糸」がある。
浴衣にもしつけがついている場合があるが、私は単着物からしか使用していない。

絹しつけ糸:「ゾベ糸」と呼んでいる。

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